読めない旧字体の正体とは?昔の手書き戸籍を読み解くヒント
戸籍をもとに家系図を作ろうとしたり、ご先祖様のことを調べたりしたときに、こんな経験はありませんか?
「なんて書いてあるのか読めない…」
「この文字、見たことがない…」
「判読不能な手書き文字ばかりで、先に進めない…」
そうです。古い戸籍は、現代の感覚で読むとまるで「暗号」のように感じられます。
ここでは、行政書士として数多くの家系図作成や戸籍解読に携わってきた経験から、「読めない古い戸籍を読むコツや裏技」、そして「家系図作成のプロがどんな視点で文字を読み解いているのか」について、詳しくご紹介します。
戸籍は手書きの時代があった!?昔の戸籍を読み解く方法
まず知っておきたいのは、古い戸籍(明治〜昭和初期)はすべて手書きで作成されていたということです。しかも毛筆。
戸籍を担当する職員の「筆跡」や「癖」が反映されているため、文字の形に大きな個人差があります。
さらに困ったことに、現代ではほとんど使われない旧字体(きゅうじたい)や異体字(いたいじ)、時には略字(りゃくじ)や俗字(ぞくじ)までもが戸籍に使われているのです。
例えば…
- 「吉」→「𠮷(つちよし)」
- 「斉」→「齊」
- 「沢」→「澤」
- 「辺」→「邊」
- 「高」→「髙」
- 「寿」→「壽」
どれも同じ意味を持ちながら、形が大きく異なります。現代の日本語ではまず見かけませんが、古い戸籍では当たり前のように登場します。
戸籍の読めない文字に困ったら?読み方のコツ完全ガイド
旧字体・異体字を「パターン」で覚える
旧字体にはある程度「パターン」があります。例えば「しんにょう」が複雑だったり、「つちへん」のバランスが異なるなど、コツさえつかめば「これはこの字かもしれない」と見当がつきやすくなります。
ネットで「旧字体一覧表」「くずし字変換表」などを検索してみると、辞書のような便利な資料がたくさん見つかります。
同じ戸籍の中で「似た文字」を探す
戸籍の中には同じ名前や同じ漢字が繰り返し登場します。最初は読めなかった字も、他のページで読みやすく書かれていれば、その形から類推できる場合があります。
例えば、お父さんの名前に使われていた「澤」が、息子の名前にも出てきていたり、母の旧姓と祖母の姓が同じだったり…
繰り返し出てくる文字はヒントの宝庫です。
地名・苗字は「当時のもの」を調べる
読めない住所や苗字も、当時の地名や歴史的な姓を調べると手掛かりが見つかります。例えば、かつて「府中村」だった地域が今では「○○市」になっている場合もあります。
地元の郷土資料や「日本姓氏語源辞典」「古地図」なども有効なツールです。
プロの技を公開!行政書士が使う戸籍解読の裏ワザ
行政書士は、戸籍の解読や家系図作成の専門家として、日々大量の古い戸籍に触れています。その中で磨かれた「裏技」のような方法がいくつかあります。
前後の文脈で推測する
文字単体で読めなくても、家族構成や生年月日、続柄などから「この人は誰の息子か」「兄か妹か」といった関係性をもとに、内容全体から文字を推測することができます。
複数の戸籍を照合する
一人の人物が別の戸籍にも登場している場合、それらを突き合わせることで「こっちでははっきり読める」「あっちではかすれているけど同じ字」といった情報が得られます。これは非常に有効です。
家系図として構造化しながら読む
戸籍を単なる「文字の集まり」として見るのではなく、家族の構造・つながりとして捉えることが大切です。家系図のように枝分かれを意識することで、人物関係がより明確になり、読めない文字も整理されて見えてきます。
家系図のプロはここが違う!行政書士が選ばれる理由とは
一般の方が読むと「これは無理だ…」と感じる戸籍も、私たち行政書士は長年の経験と照合力、背景知識を活かして「つなげて読む」ことができます。
行政書士が作る家系図は、単に「戸籍の内容を書き写す」のではなく、以下のような点が異なります。
- 読み取り精度の高さ(誤読を避ける)
- 複数戸籍を横断的に整理
- 保存性の高い家系図として資料化(PDF/冊子等)
- 必要に応じて除籍謄本・改製原戸籍の取得も代行
古い戸籍の文字が読めるだけではなく、「どうつながっているのか」を図式化して残すという視点が加わるのが、プロの仕事なのです。
戸籍が読めない…そんなときの対処法とプロに頼る安心感
古い戸籍は読みにくいのが当たり前です。それでも、「読み解く楽しさ」や「ご先祖様との出会い」がそこにはあります。
最初は難しくても、慣れてくればどんどん読めるようになってきます。
どうしても解読が難しい場合や、家系図としてきちんと形にしたいときは、ぜひ行政書士にご相談ください。
戸籍の取得代行から家系図作成、相続関連のご相談まで、ワンストップで対応可能です。
あなたのルーツをたどる旅を、戸籍の謎解きから始めてみませんか?